研究内容

各種センサーから得られた情報から得られた情報を基に人の状態を推定し、 その人の状態に合わせて行動することで、 実世界の人間と人間らしくインタラクションするロボットを開発しています。 またその開発のために、人間らしさを工学として利用できるようにする研究も 行っています。現在は、画像認識や音声認識、 音声合成などの機械学習技術を連携制御することで実現しています。

空気を読むロボット -ロボット展示員は通行人に不快感を与えず、こちらに興味を引かせられるのか?- [12]

problem statement
本研究では、コミュニケーションロボットが通行人に不快感を与えずに挨拶をして注意を引く方法を開発することを目的としています。 近年、人ではなくコミュニケーションロボットが受付や案内、展示などのサービスを行うことが多くなっています。 例えば、ロボットの展示者は、ロボットの所有者が宣伝している商品を説明することができます。 しかし、ロボットの突然の挨拶は、通行人を驚かせ、通行人に不快感を与える可能性があります。
proposed method
proposed method
そのため、コミュニケーションロボットは、通行人が直面する状況に応じて、自分のマナーを適応させる必要があります。 私たちは、この要求を満たすための手法を、関連研究の結果に基づいて開発しました。 本研究では、ロボットが通行人に不快感を与えることなく、挨拶をして注意を引くことができる手法「ユーザ中心強化学習」を提案しています。 オフィスのエントランスというフィールドでの実験の結果、本手法がこの要求を満たすことが実証されました。

通行者の行動モデルに基づいてサービス利用を予測するシステム[9][10]

fire
本研究の目的は,ロボットの前を通りかかった歩行者がそのロボットが提供するサービスを利用するか、その意志決定を予測する方法を実現することです。 また、その手法がもたらす心理的影響を明らかにすることです。 この目的に達成するために、サービスを利用する人間の行動を従来の研究から数理モデル化し、センサデータから人間の行動をモデルに合致するかシミュレートする方法を取りました。 具体的には、センサデータから歩行者の位置や顔向きを推定し、その位置や顔向きから人間の状態を予測、人間の状態が利用している状態にあると予測し、そうでない場合、利用しないと予測する方法を取ります。 検証実験の結果、統制された環境では、利用意志をすべて正確に予測でき、実環境に基づいたシミュレーションでは他の手法に比べ高い精度で利用意志を予測できることが統計的にわかりました。また、この手法に基づいて、利用意志があると推定される歩行者に音声で呼びかけた結果、他の手法に比べ、不快感を与えにくい特徴があることが新たにわかりました。

通行者の行動モデルに基づいてサービス利用を促すバーチャルエージェント[2][8]

fire
本研究の目的は,サービス利用を促すバーチャルエージェントを備えたインタラクティブサイネージを実現することです。 この目的に達成するために、バーチャルエージェントが通行者に利用を音声にて呼びかけるインタラクティブサイネージを構築しました。 サイネージを利用する割合とサイネージに対する通行者の印象の二つの観点からサイネージの有効性を現場にて実験により検証しました. 検証実験の結果,エージェントが呼びかけを行わない場合に比べ,エージェントの横を通過している通行者に対してエージェントが呼びかけを行うと エージェントとインタラクションする通行者の割合は多くなる傾向が見られました。

発表文献

ジャーナル/論文誌

査読付き国際会議/国内会議

その他の文献

学術的活動

広報活動

メディア掲載

  1. "ロボットが困っていると通行人は立ち止まる。サイバーエージェントと阪大が明らかにしたこと", ニュースイッチ, 2022, ニュースイッチのサイトへ
  2. "ロボットが呼び込み 大阪で実証実験、商業施設を活用", 日本経済新聞電子版, 2019, 日経新聞のサイトへ
  3. "夜の東京でロボ実験、小池都知事が視察 調理や運搬", 日本経済新聞電子版, 2019, 日経新聞のサイトへ
  4. "A new approach allows robots to attract passersby without causing them discomfort", Tech Xplore, 2019,ニュースサイトへ
  5. "NTT、「おもてなし」の最新技術を研究・開発中、2020年に向けて", INTERNET Watch, 2015, ニュースサイトへ

プレスリリース

  1. "AI Lab、ロボティクス分野の主要ジャーナル「International Journal of Social Robotics」にて論文採択 ー 自律声掛けロボットにおける対話開始手法を検討 ー", サイバーエージェント, サイバーエージェントのページへ
  2. "報道発表資料 ロボットが案内すると商品の売上がアップ!?南港ATCでロボットによる接客・広告の実証実験を実施します", 大阪市, 大阪市のページへ

公開された特許

ポートフォリオ

学生時代や社会人で作成した主な作品の概要をスライドにまとめました。

連絡先

E-mail: ozaki.yasunori (at) outlook.com
(at)を@に変更してください。